【遊戯王】歴史に名を刻むクソ裁定
今回は遊戯王史上最もプレイヤーを騒がせたと言ってもいい”クソ裁定”を紹介します
今となっては遊戯王は小中高大学生や大人まで広まっている大人気カードゲームで「世界一売れたカードゲーム」としてギネスに載るほどですが、もともとこのカードゲームは漫画「遊☆戯☆王」に出てくるあまたのゲームのうちの一つで、当時のこのカードゲームの名前は「マジック&ウィザーズ」でした。
知っている方も多いであろう、生け贄なしで何でも召喚できるアレですね
このルールは後に変更され今に近いルールとなります。
そしてこの回が人気だったので思い切ってカードゲームメインの漫画に路線を切り替えたのが今の「遊戯王」です
徐々に作中で出てくるカードを商品として発売し、ルールもしっかり定めてカードゲームとしての基盤を固めて行くのですが、ここである障害が発生します。
KONAMI「やべえカードとルールでつじつまが合わない」
それもそのはず。
作者は当時まさか自分の漫画の中に出てくるカードゲームがこんなに広まるとは思わなかったので、おそらく一晩くらいでルールを考えたんでしょう。
意思を引き継いでカード制作を始めたKONAMIは、その後しばらくルールの整備を怠り、Q&Aにもまともに答えないというニートっぷりを発揮します。
プレイヤーとKONAMIの間で溝が深まると同時に、KONAMIのメチャクチャな裁定に翻弄されるプレイヤーの構図が出来上がります。
そんな中で生まれたキセキの最低たちをご覧ください。
エントリーナンバー1:運命の火時計
Q:海外では全てのターンカウントを進められるようですが、
日本では「カード1枚のターンカウントを1ターン進める」とは「あるカード1枚のターンカウントだけ」を進めるのですか?
「カード1枚ずつのターンカウント」を進めるのですか?
A:調整中。(12/04/11)
Q:《終焉のカウントダウン》や《闇のデッキ破壊ウイルス》等に対して発動できますか?
発動できる場合、墓地に存在する《終焉のカウントダウン》などを対象にとって発動するのですか?
その場合どのように対象を指定しますか?
発動したカードが除外されていたりデッキに戻っていたりする場合は発動することができませんか?
A:そもそもどのカードに対して発動できるのか、その他全てにおいて調整中。(12/04/11)
じゃあ作るな
なんで作った当人が理解してないんだ。
作る前に調整しろ。
いろいろと突っ込みどころが満載なこのカード、今ではしっかり裁定が修正されています
このカードの効果によって、既に発動している《闇のデッキ破壊ウイルス》の『相手のターンで数えて3ターンの間に相手がドローしたカードを全て確認し、宣言した種類のカードを破壊する』効果の1ターン分のカウントを進める事ができます。
また、このカードの効果は対象に取る効果ではありません。(12/05/27)
これ一ヶ月も考える事じゃないと思うんですがそれは。
次
エントリーナンバー2:エクスチェンジ
Q:《エクスチェンジ》によって交換したカードはどのように管理しますか?
A:プレイヤーの手札に混ぜて一つの手札として使用します。分けて管理することはできません。(11/10/09)
Q:手札を選ぶ効果で《エクスチェンジ》によって交換したカードを選ぶさいにはどのように処理しますか?このとき異なるスリーブを使用している場合はどうなりますか?
A:見て選ぶ効果の場合は見てから、裏向きのまま選ぶ効果である場合、裏向きのまま選ぶことができます。本ゲームではスリーブを使用しない遊び方を想定しています。異なるスリーブを使用している場合の対処はお答えできません。ジャッジにお聞きください。(11/10/09)
KONAMI公式はスリーブを想定してないんですね
そういえばこういうスリーブって誰が売ってるんだっけ?
あっ
次行きます。
エントリーナンバー3:一時休戦&ホーリーライフバリア
Q:一時休戦とホーリーライフバリアはいずれもダメージを0にする効果ですが違いはなんですか?
A:非公開
これはクソ裁定というよりも勉強になる裁定ですね
《一時休戦(いちじきゅうせん)》
通常魔法
お互いに自分のデッキからカードを1枚ドローする。
次の相手ターン終了時まで、お互いが受ける全てのダメージは0になる。
《ホーリーライフバリアー》
通常罠
手札を1枚捨てる。
このカードを発動したターン、相手から受ける全てのダメージを0にする。
前者はお互い、つまり両プレイヤーが受けるダメージが0になります。
一方後者は、発動プレイヤーと発動プレイヤーのモンスターが受けるダメージが0になります。
モンスターが受けるダメージってなに?となる方が多いかもしれませんが、そもそも皆さんは何故戦闘を行ったモンスターが破壊されるか知っていますか?
実は自分以上の攻撃力を持つモンスターと戦闘を行う場合、攻撃力の低い方のモンスターが高い方のモンスターの攻撃力分のダメージを受け、その超過分をプレイヤーが食らった後、ダメージを受けたモンスター(=攻撃力が低い方のモンスター)が破壊されるという過程があるからなんです。
しかしここでモンスターが受けるダメージが0だと、モンスターは当然破壊されませんよね。
つまりホーリーライフバリアの効果をまとめると
・手札を一枚捨てる事で発動プレイヤーが受けるダメージを0にし、発動プレイヤーのモンスター全員に戦闘耐性を付ける
効果です。
ここでもう一度ホーリーライフバリアの効果を見てみましょう
《ホーリーライフバリアー》
通常罠
手札を1枚捨てる。
このカードを発動したターン、相手から受ける全てのダメージを0にする。
分かるわけないよね、そんな事一言も書いてないんだもん
この例こそ、遊戯王はwikiが無いと遊べない唯一のカードゲームと謳われる所以です。
BFゲイルなんかも有名ですが、遊戯王はテキストに書いてないのにルールから察せパターンが多すぎるんですよね。
次
エントリーナンバー4:スターブラスト
Q:このカードの効果により手札の《青眼の白龍》のレベルを下げ、その後《青眼の白龍》をコストとして捨てました。
この場合、非公開情報である手札ではレベルは下がっていて公開情報である墓地ではレベルは戻っているわけですが、相手は《青眼の白龍》の手札でのレベルを尋ねることはできますか?
A:そのことで問題が生じた場合は、ジャッジに確認してもらって下さい。(11/02/07)
Q:このカードの効果により手札の《青眼の白龍》のレベルを下げ、その後「2体をリリースしてアドバンス召喚を行う」や「《トレード・イン》のコストにする」等の《青眼の白龍》のレベルが8である必要のある行為をしました。
この場合、相手は本当に手札にレベル8の《青眼の白龍》が存在しているか確かめることはできますか?
A:そのことで問題が生じた場合は、ジャッジに確認してもらって下さい。(11/02/07)
Q:上記二つの状況において、《打ち出の小槌》により既に手札の一部を交換した場合、ジャッジによる確認は不可能ですがどうしますか?
A:このカードの性質上、止むを得ないことです。(11/02/07)
そのことで問題が生じた場合は、じゃねーよ。
この回答自体が問題なんだよ。
「どうせ環境で使われないカードだから真面目に答えなくてもいいよね」っていう姿勢が見え見えなんですけど。
しかもこの裁定、2017/6/25現在も更新されてないんですよね。
さて次は皆さんお待ちかね、この手の話題で一番有名な奴です
エントリーナンバー5:ポールポジション
Q:《突進》や装備魔法で強化されたモンスターが、フィールドで一番攻撃力が高い状態になりました。
この場合、魔法カードの効果を受けないモンスターが効果を受けている事になり、矛盾が発生しませんか?
A:終わることができない無限ループが発生する場合、そのカードは使用できません。
このカードがフィールドに存在する場合に攻撃力を最も高い状態にする魔法カードは使用できません。(15/04/06)
要約すると、「無限ループ発生させたらジャッジキル」
もういっそ禁止にしちゃえば楽なんじゃないんですかね
おわり
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